【名古屋・起業家向け】民間インキュベーション施設を徹底比較!あなたにぴったりの拠点選び完全ガイド

「あなたにぴったりの拠点選び完全ガイド【名古屋・起業家向け】民間インキュベーション施設を徹底比較!」というテキストと、モダンなオフィス空間のイラスト。名古屋で起業する人が自分に合った民間のインキュベーション施設を選ぶための比較ガイドであることを示唆している。
【名古屋・起業家向け】民間インキュベーション施設を徹底比較!あなたにぴったりの拠点選び完全ガイド

名古屋で新しいビジネスを始めようと考えているみなさん、こんにちは!夢を実現するための第一歩として、「どこで働くか」はとても大切な問題ですよね。最近、名古屋ではスタートアップを応援する動きがとても活発で、たくさんの「インキュベーション施設」が登場しています。
Nagoya Startup Newsさんの素晴らしい記事『名古屋近辺のインキュベーション施設12拠点 ↗』では、公的な施設や大学の施設も含めて、名古屋エリアの拠点が幅広く紹介されていました。その記事に敬意を表しつつ、この記事では特に「民間企業」が運営しているインキュベーション施設にスポットライトを当てて、それぞれの個性やサービス、どんな人に合っているのかを、もっと詳しく掘り下げていきます。この記事を読めば、たくさんの選択肢の中から、あなたのビジネスや働き方に本当に合った場所を見つけるヒントが得られるはずです。

 

まず知っておきたい「インキュベーション施設」ってどんなところ?

「インキュベーション施設」という言葉、初めて聞く方もいらっしゃるかもしれませんね。これは、生まれたばかりの会社や、これから会社を作ろうとしている人たち(スタートアップと言います)が、事業をスムーズに成長させられるように手助け(インキュベート=孵化させる)をするための場所のことです。単に仕事をするスペースを貸してくれるだけではありません。ビジネスの先輩や専門家からアドバイスをもらえたり、同じように頑張る仲間と交流できたり、時には資金集めのお手伝いをしてくれたりと、事業を育てるための様々なサポートが用意されているのが大きな特徴です。名古屋大学が運営するOICXのように学術的な支援が強いところもあれば、民間企業が運営するおしゃれなオフィスまで、色々なタイプがあります。

 

なぜ「民間」の施設に注目するの?

公的な施設や大学の施設にも素晴らしいところがたくさんありますが、民間企業が運営する施設には、また違った魅力があります。例えば、特定の分野(デザインや食など)に特化していたり、世界中に拠点を持つネットワークがあったり、独自のコミュニティ運営で活発な交流が生まれたりと、運営する企業の強みや個性が色濃く反映されていることが多いのです。また、利用料金やサービス内容も多種多様なので、自分の予算や必要なサポートに合わせて選びやすいというメリットもあります。今回は、そんな個性豊かな民間の施設を中心に見ていくことで、よりあなたのニーズに合った選択肢を見つけやすくしたいと考えています。

 

今回ご紹介する主な民間インキュベーション施設

この記事では、名古屋市内にある以下の民間運営を中心とした施設を取り上げます。それぞれの特徴をじっくり見ていきましょう。

比較対象として、大学運営の「OICX」や公設民営の「なごのキャンパス」、実績のある民間施設「U.S-SOHO伏見」にも触れていきます。

 


 

The Place Nagoya(ザ プレイス名古屋):デザインが光る、集中できる空間

The Place Nagoya 公式サイトはこちら ↗

The Place Nagoyaは、オフィスデザインを手がける「ヴィス」という会社が運営している、とてもおしゃれなシェアオフィスです。名古屋の中心地、伏見エリアにあります。緑が多くて落ち着いた雰囲気の共用ラウンジは24時間いつでも使えて、まるでカフェのような居心地の良さです。ここは、少人数でビジネスを始めたばかりのチームや、デザイナーさんのようなクリエイティブなお仕事をしている方に向いています。

他の大きな施設と違うのは、完全な個室オフィス(4人用と7人用が計3室)が中心だということです。周りを気にせず集中して仕事ができますし、会社の住所として登記(会社の本拠地として国に登録すること)も可能です。利用者も限られているので、騒がしすぎず、落ち着いた環境で仕事を進めたい人にはぴったりでしょう。また、入居している人は、ラウンジにある大きな画面を使って、自分たちの会社の発表会やセミナーを開くこともできます。月額の利用料は少し高め(約21万円から)ですが、光熱費やインターネット代も含まれています。

 

こんな人におすすめ:

  • おしゃれな空間で働きたいクリエイターやデザイナー
  • 数人のチームで静かに集中したいスタートアップ
  • 名古屋に支店を出したいと考えている企業

 

WeWork JRセントラルタワーズ名古屋:世界とつながる、活気あふれるコミュニティ

WeWork JRセントラルタワーズ名古屋 公式サイトはこちら ↗

WeWorkは、世界中に拠点を持つ有名なコワーキングスペースです。名古屋駅の真上にあるJRセントラルタワーズの50階という、最高の場所に2024年10月にオープンしました。ここは日本にあるWeWorkの中でも一番高い場所にあり、眺めも抜群です。

WeWorkの一番の魅力は、たくさんの人たちとの出会いと交流です。約400席もあり、様々な業種の人たちが働いています。専門のスタッフ(コミュニティチーム)がいて、ほぼ毎日のように交流会や勉強会、趣味の集まりなどを企画してくれるので、自然と他の会社のひとと知り合ったり、ビジネスのヒントを得たりする機会がたくさんあります。特に、大手の会社とつながりたいスタートアップにとっては大きなチャンスがあるかもしれません。

オフィスは、3人用の小さな個室から70人用の大きな部屋まで色々なタイプがあり、会社の成長に合わせて選べます。もちろん、一人で自由に使えるフリーデスク(ホットデスク)や、自分専用の席(固定席)もあります。名古屋駅に直結しているので、新幹線や電車での移動が多い人にもとても便利です。世界中のWeWorkを使えるプランもあるので、将来、海外も視野に入れている会社にも向いています。

 

こんな人におすすめ:

  • 積極的に他の起業家や企業と交流したい人
  • 大企業との連携や新しいビジネスチャンスを探している人
  • 名古屋駅近くで働きたい、移動が多い人
  • 将来的に国内外に拠点を広げたい会社

 

サーブコープ(エニシオ名駅・ルーセントタワー・日興證券ビル):一流のサービスでビジネスを支える

サーブコープ名古屋 公式サイトはこちら ↗

サーブコープは、世界中で質の高いレンタルオフィスを提供している会社です。名古屋には、名古屋駅エリアと栄エリアの一等地に3つの拠点を持っています。どの拠点も、受付には専門のスタッフがいて、まるで高級ホテルのような雰囲気とサービスを提供してくれるのが特徴です。

電話の応対や郵便物の受け取り、秘書のようなサポートもお願いできるので、少人数の会社でもしっかりとした体制があるように見せることができます。会社の住所としても、誰もが知っているような立派なビルの住所を使えるので、取引先からの信頼感も高まるでしょう。特に、海外から日本に進出してくる会社や、弁護士さん、会計士さんのような専門職の方にも人気があります。

サーブコープは、愛知県が外国人起業家を支援するための「スタートアップビザ」の対象となるコワーキングスペースにも認定されています。そのため、海外の方が名古屋で起業する際に、ビザ(日本で活動するための許可証)を取得するための条件を満たす場所としても活用されています。料金は少し高めですが、その分、質の高いサービスと安心感を得られます。インターネットを通じて、世界中のサーブコープの利用者と交流できる仕組みもあります。

 

こんな人におすすめ:

  • 会社の信頼性やブランドイメージを大切にしたい会社
  • 電話応対や秘書業務などのサポートが必要な人
  • 弁護士、会計士などの専門家(士業)の方
  • 名古屋で起業したい外国人の方

 

BAUMHAUS(バウムハウス):食とテクノロジーが出会う、新しい形のワークスペース

BAUMHAUS 公式サイトはこちら ↗

BAUMHAUSは、バウムクーヘンで有名な「ユーハイム」というお菓子メーカーが作った、ちょっとユニークな施設です。名古屋の栄エリアにあり、「食の未来」と「新しい働き方」がテーマになっています。

ここの一番の特徴は、食べ物に関する新しい技術(フードテック)に特化していることです。「フードテックイノベーションセンター」という場所があり、食べ物に関する新しいビジネスを考えている国内外のスタートアップ企業約30社が集まっています。施設の中には、最新の調理器具を試せるキッチンや、作ったものを展示できるスペースなどもあり、新しい食品やサービスを開発したり、お客さんの反応を見たりするのにとても便利です。

オフィススペースも、天井が高くて開放感があり、クリエイティブな発想が生まれそうな雰囲気です。個室もありますし、フリーデスク(共有スペースの自由な席)のプランもあります。フリーデスクなら、月額2万円台から利用できるプランもあり、比較的リーズナブルです。1階のカフェで美味しいものを食べながら仕事のアイデアを練ったり、食に関するイベントに参加したりと、「食べる」ことと「働く」ことが自然に結びつく環境が魅力です。

 

こんな人におすすめ:

  • 食品や食に関する技術(フードテック)で起業したい人
  • 新しい食品やサービスの開発・テストをしたい会社
  • クリエイティブで開放的な空間で働きたい人
  • 食に関心のある他の起業家と交流したい人

 

Hello, agora(Marubeni Innovation Lab “Agora”):無料で使える、出会いの広場

Hello, agora 公式サイトはこちら ↗

Hello, agoraは、大きな商社である「丸紅」が名古屋の丸の内エリアで運営しているオープンイノベーション拠点です。「Agora(アゴラ)」というのは、古代ギリシャで人々が集まった広場のこと。その名の通り、色々な人が集まって、新しいアイデアやビジネスを生み出すことを目指しています。

ここの最大の特徴は、なんとコワーキングスペースを無料で利用できることです(事前に会員登録が必要)。平日の日中に限られますが、Wi-Fiや電源もちゃんとあり、打ち合わせができるスペースもあります。会社の住所として登記することはできませんが、起業の準備段階で、まずは情報収集をしたり、仲間を見つけたりしたい人にとっては、とてもありがたい場所です。

Agoraでは、定期的に「Agora Bar」という交流イベントが開かれています。地元の会社のひとや、大学の研究者、起業家などが集まって、ビール片手に気軽に話せる雰囲気です。他にも、ビジネスアイデアコンテストや勉強会なども開催されていて、色々な分野のひとと出会うチャンスがたくさんあります。運営している丸紅の社員さんも常駐していて、相談に乗ってくれたり、必要な人を紹介してくれたりすることもあるようです。お金をかけずに、まずは名古屋のスタートアップの雰囲気を感じてみたい、人脈を作りたいという人には、最初の一歩として最適な場所と言えるでしょう。

 

こんな人におすすめ:

  • 起業の準備中で、情報収集や仲間探しをしたい人
  • できるだけ費用をかけずに作業スペースを確保したい人
  • 学生起業家
  • 異業種の人たちと気軽に交流したい人
  • 大企業との接点を探している人

 


 

比較のために知っておきたい施設

上記で紹介した民間の施設以外にも、名古屋には知っておきたいインキュベーション施設があります。民間施設との違いを意識しながら、簡単に見てみましょう。

    • 【大学運営】名古屋大学オープンイノベーション拠点 OICX: 名古屋駅直結のビルにある、名古屋大学などが運営する施設です。特に大学で生まれた技術(ディープテック)を元にしたスタートアップを強く支援しています。専門家による手厚いサポートや、投資家との出会いの場が多いのが特徴です。学生や大学発のベンチャー企業は、とても安い料金で利用できるという大きなメリットがあります。
      OICX公式サイト ↗

 

    • 【公設民営】なごのキャンパス: 名古屋駅から少し歩いたところにある、使われなくなった小学校を改装して作られた大きな施設です。名古屋市が作って、民間の会社(トヨタ不動産など)が運営しています。約170社もの様々なスタートアップが集まる、名古屋でも最大級のコミュニティが魅力です。市の支援策とも連携しやすいかもしれません。体育館やグラウンドが使えるのもユニークです。
      なごのキャンパス公式サイト ↗

 

  • 【民間・老舗】U.S-SOHO伏見: 伏見駅すぐの場所にある、日本で最初に「ビジネスインキュベータ」として認定された実績のある民間のレンタルオフィスです。たくさんの個室があり、起業家向けの経営相談を無料で受けられるなどのサポートもあります。
    U.S-SOHO公式サイト ↗

このように、運営主体によって得意なことや雰囲気が異なります。民間施設を選ぶ際も、これらの施設と比較してみることで、より自分に合った場所が見えてくるかもしれません。

 

一目でわかる!名古屋の主要インキュベーション施設 比較表

たくさんの施設を見てきましたが、ここで主な施設の特徴を表にまとめてみましょう。自分に合いそうなのはどこか、比べてみてください。

 

施設名 運営主体 主な対象・支援特徴 アクセス 価格帯目安 (税込) コミュニティ・雰囲気 登記 24H
The Place Nagoya 民間 小規模チーム、クリエイター。デザイン性重視。 伏見駅3分 個室 ¥21万~/月 おしゃれ、落ち着く、少人数
WeWork JRタワー 民間 全業種。大規模コミュニティ、イベント多数、グローバル。 名古屋駅直結 ホットデスク ¥6万~、固定席 ¥8万~、個室 ¥8万~/人月 活発、大規模、交流重視
サーブコープ 民間 プロ志向。高品質サービス、秘書代行、外国人支援。 名駅直結・栄中心部 ホットデスク ¥3万前後~、個室 ¥10万~数十万/月 フォーマル、グローバル、サポート充実
BAUM HAUS 民間 フードテック、クリエイター。食関連の実証可。 矢場町駅4分 フリーデスク ¥2.2万~、個室(17.8㎡) ¥19万~/月 食特化、クリエイティブ、イベント多
Hello, agora 民間 創業前~初期、異業種交流。大企業連携、無料利用 丸の内駅1分 無料 (会員登録制) カジュアル、交流重視、入口に最適 不可 不可
(比較) OICX 大学 大学発技術系。メンタリング、産学連携。 名古屋駅直結 学生:無料、大学発:¥1.6万~/月 アカデミック、技術系中心
(比較) なごの 公設民営 多様なスタートアップ。大規模コミュニティ、公的支援連携。 国際センター駅8分 コワーキング ¥1.65万~/月 (個室別途) 大規模、活気あり、元小学校
(比較) U.S-SOHO 民間 起業家、クリエイター。老舗、経営支援サポート。 伏見駅1分 要問い合わせ 実績あり、サポート重視

 

※あくまで目安です。最新情報や詳細は各公式サイトでご確認ください。登記や24時間利用の可否もプランによって異なります。

 

後悔しない!あなたに最適な施設を選ぶための5つのステップ

さあ、いよいよ自分にぴったりの施設を選ぶ番です。以下の5つのステップで考えてみましょう。

 

  1. 【目的をはっきりさせる】 あなたは何を求めていますか?
    • 自分のビジネス(例えば、食べ物関係、IT技術、デザインなど)に合ったサポートや仲間が欲しいですか? (例: BAUMHAUS, OICX)
    • たくさんの人と出会って、ビジネスチャンスを広げたいですか? (例: WeWork, Hello, agora)
    • とにかく静かに集中できる場所が必要ですか? (例: The Place Nagoya, サーブコープ個室)
    • 専門家のアドバイス(メンタリング)を受けたいですか? (例: OICX, U.S-SOHO)
    • 会社の住所として信頼できる場所が必要ですか? (例: サーブコープ, The Place Nagoya)
    • まずはコストを抑えたいですか? (例: Hello, agora, BAUMHAUSフリーデスク)

     

  2. 【働き方を考える】 どんな風に仕事がしたいですか?
    • 毎日、決まった場所で働きたいですか? それとも、好きな時に好きな場所で?
    • 一人で働きますか? それともチームで?
    • 個室が必要ですか? それとも共有スペースで十分?
    • 夜や週末も仕事をする可能性がありますか?(24時間使えるか?)
    • お客さんを呼ぶことはありますか?(会議室や受付は必要?)

     

  3. 【場所を考える】 通いやすさや周りの環境はどうですか?
    • 家から近い方がいいですか?
    • 取引先が多いエリアに近い方が便利ですか?
    • 駅からの近さは重要ですか?(例: 名古屋駅直結は便利!)
    • 周りにランチを食べるところや、気分転換できる場所はありますか?

     

  4. 【雰囲気を感じる】 その場所は自分に合っていますか?
    • おしゃれでクリエイティブな雰囲気が好きですか? (例: The Place Nagoya, BAUMHAUS)
    • 活気があって、人がたくさんいる方が刺激になりますか? (例: WeWork)
    • 静かで落ち着いた、フォーマルな雰囲気の方が集中できますか? (例: サーブコープ)
    • 実際にいくつか見学に行って、空気感や働いている人の様子を肌で感じてみましょう!これが一番大切です。

     

  5. 【お金のことを確認する】 予算に合っていますか?長く続けられそうですか?
    • 月々の利用料はいくらですか?
    • 最初にかかる費用(保証金など)はありますか?
    • 契約期間(例: 最低1年契約など)はありますか?
    • 将来、人数が増えた時に、同じ施設内で広い部屋に移れますか?

     

これらのステップを踏むことで、たくさんの選択肢の中から、本当に自分に合った、納得のいく場所が見つかるはずです。「なんとなく」ではなく、「自分にはこういう理由でここが合っている!」と自信を持って言えるようにしましょう。

 

FAQ(よくある質問と用語解説)

ここで、インキュベーション施設についてよく聞かれる質問や、ちょっと難しい言葉についてお答えします。

Q1. インキュベーション施設って、結局どんなところ?

A1. 新しい会社(スタートアップ)や、これから会社を作りたい人が、ビジネスをスムーズに始めるためのお手伝いをしてくれる場所です。仕事場を貸してくれるだけでなく、経営のアドバイス、仲間との交流の場、資金集めのチャンスなどを提供してくれます。卵を温めてヒナをかえす(=インキュベート)ように、ビジネスを育てる場所、とイメージすると分かりやすいかもしれません。

Q2. 「コワーキングスペース」「シェアオフィス」「レンタルオフィス」って何が違うの?

A2. どれもオフィスを共有する形ですが、少しニュアンスが違います。

  • コワーキングスペース: 主にフリーアドレス(自由席)の共有スペースで、利用者同士の交流やコミュニティを重視する傾向があります。イベントなどもよく開かれます。
  • シェアオフィス: 個室や固定席も含めて、一つのオフィス空間を複数の会社や個人で共有する形態全般を指すことが多いです。コワーキングスペースもシェアオフィスの一種と言えます。
  • レンタルオフィス: 家具などが備え付けられた個室を月単位などで借りるサービスです。受付サービスなどが付いている場合も多く、しっかりしたオフィス環境をすぐに用意したい場合に向いています。

Q3. 「登記可能」ってどういう意味?

A3. その施設の住所を使って、会社の「本店所在地」として国に正式に登録(法人登記)ができる、という意味です。会社を作る時には必ず本店所在地を決めなければなりません。自宅の住所を使いたくない場合や、ビジネス街の一等地の住所を使うことで会社の信用度を上げたい場合に、「登記可能」な施設は便利です。Hello, agoraのように、登記はできない施設もあります。

【登記に関する注意点:融資審査への影響】
法人登記ができるインキュベーション施設は便利ですが、一点注意が必要です。それは、創業融資(特に日本政策金融公庫など)を受ける際に、事務所の状況が審査項目の一つになるということです。金融機関によっては、インキュベーション施設やコワーキングスペースを本店所在地としている場合、「事業を行うための独立したスペースが確保されているか」という観点から、事務所要件を満たさないと判断され、融資が難しくなるケースがありえます。

これは、施設の契約形態が通常のオフィス賃貸借契約と異なる場合や、共有スペースが主で個室がない場合などに起こりやすいです。後々、融資を検討しているのであれば、登記を検討しているインキュベーション施設について、以下の点を確認しておくことを強くおすすめします。

  • 契約時に交わす書類が、「賃貸借契約書」として認められる性質のものかどうか。
  • 過去にその施設を本店所在地として、融資の事務所要件で問題になった事例がないか

これらの点について、入居前に施設の運営会社に直接確認し、不安な場合は融資の専門家にも相談してみましょう。

Q4. 「メンタリング」って何?

A4. ビジネス経験が豊富な先輩起業家や専門家(これをメンターと呼びます)が、一対一で相談に乗ってくれたり、アドバイスをしてくれたりすることです。事業の進め方や悩みについて、経験に基づいた具体的な助言をもらえるので、特に初めて起業する人にとっては心強いサポートになります。OICXなどでは、このメンタリング制度が充実しています。

Q5. 「オープンイノベーション拠点」って何?

A5. 会社の壁を越えて、色々な会社や人がアイデアや技術を持ち寄って、一緒に新しいもの(イノベーション)を生み出そうとする場所のことです。「オープン」という言葉の通り、外部の人にも開かれているのが特徴です。スタートアップにとっては、大企業の技術やネットワークを使えるチャンスがあり、大企業にとっても、新しいビジネスのヒントを得られるメリットがあります。Hello, agoraなどがこれにあたります。

Q6. 「ドロップイン」ってできるの?

A6. ドロップインとは、月契約などをしないで、一日だけ、あるいは数時間だけ、その場でお金を払って施設を利用することです。カフェのように気軽に立ち寄れるイメージですね。今回紹介した施設の中では、Hello, agoraが会員登録すれば無料で使えるので、ドロップインに近い感覚で利用できます。他の多くの施設は月単位の契約が基本で、ドロップイン利用は公式には行っていないことが多いようです。もし一日だけ試してみたい場合は、各施設に問い合わせてみるのが良いでしょう。

Q7. 「コミュニティ性が高い」って、どういうこと?どこの施設がそうなの?

A7. 利用者同士の交流が活発で、情報交換したり、一緒に何かを始めたりするような「つながり」が生まれやすい雰囲気がある、ということです。名古屋では、WeWorkが特にコミュニティ運営に力を入れていて、毎日のようにイベントがあります。Hello, agoraも交流イベントが盛んですし、OICXBAUMHAUSも、特定の分野での濃いつながりが期待できます。なごのキャンパスも規模が大きいだけに、たくさんの出会いがあるでしょう。逆に、サーブコープなどは、落ち着いて仕事に集中したい人向けで、交流は控えめかもしれません。自分がどれくらい他の人と関わりたいかによって、選ぶポイントになります。

まとめ:最適な拠点で、あなたのビジネスを羽ばたかせよう!

名古屋には、あなたのビジネスの成長を後押ししてくれる、魅力的な民間のインキュベーション施設がたくさんあります。それぞれに個性があり、提供しているサービスや雰囲気も様々です。

この記事を読んで、「ちょっと気になるな」「自分に合ってるかも」と感じた施設はありましたか?もしあったら、ぜひ一度、実際に足を運んでみることを強くおすすめします。ホームページやパンフレットだけでは分からない、その場所の空気感や、働いている人たちの様子を自分の目で見て、感じることが、後悔しない選択をするための何よりのヒントになるはずです。

あなたにとって最高の「活動拠点」という名の滑走路を見つけて、ビジネスという飛行機を力強くテイクオフさせてください。名古屋の活気あるスタートアップシーンで、あなたの夢が実現することを心から応援しています!

最適な施設選びや創業融資のご相談

インキュベーション施設の選択は、事業の初期段階において非常に重要です。特に、法人登記と将来の融資申請を考える場合、事務所要件について注意が必要です。どの施設が自社のビジネスモデルや資金計画に合っているか、具体的なアドバイスが必要な場合は、ぜひ専門家にご相談ください。当事務所では、名古屋エリアの創業者・スタートアップ経営者の皆さまを、拠点選びから資金調達まで力強くサポートしております。

参考資料

 

(注: 上記URLは記事作成時点のものです。リンク切れや内容変更の可能性があります。)

著者情報

佐治 英樹(さじ ひでき)
佐治 英樹(さじ ひでき)税理士(名古屋税理士会), 行政書士(愛知県行政書士会), 宅地建物取引士(愛知県知事), AFP(日本FP協会)
「税理士業はサービス業」 をモットーに、日々サービスの向上に精力的に取り組む。
趣味は、筋トレとマラソン。忙しくても週5回以上走り、週4回ジムに通うのが健康の秘訣。

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