【名古屋の創業者向け】知っておきたい!スタートアップ企業支援補助金を賢く活用するヒント

名古屋市が令和7年度に実施するスタートアップ企業向けの支援補助金に関するお知らせ画像
令和7年度 名古屋市スタートアップ企業支援補助金 | 出典:名古屋市:令和7年度名古屋市スタートアップ企業支援補助金のご案内(事業向け情報)

事業を立ち上げて間もない経営者にとって、資金繰りや運転資金の見通しは大きな悩みのひとつです。その中で、名古屋市が提供する「スタートアップ企業支援補助金」は、事業初期の費用を部分的に補助する制度として注目されています。

ただし、補助金は決して「安心の資金源」ではなく、「使うかどうかを判断できる知識を持っておく」ことが大切です。

この記事では、名古屋市で事業を始めたばかりの経営者に向けて、

  • 名古屋市スタートアップ企業支援補助金の基本的な内容
  • どんな経費が対象になるのか?
  • 申請する前に知っておきたい注意点
  • 制度を理解しておくことの本当の意味

などを、わかりやすく解説していきます。この記事を読めば、補助金について正しく理解し、ご自身の経営判断に役立つ知識が身につくはずです。

 

補助金の概要:誰が対象で、いくらまで補助される?

令和7年度名古屋市スタートアップ企業支援補助金の対象は、名古屋市内で新たに創業した、または創業から5年以内の中小企業者です。補助金額は最大100万円。補助率は原則として対象経費の3分の1ですが、「なごのキャンパス」や「ナゴヤイノベーターズガレージ」などの支援施設に登録している場合は2分の1になります。

【対象経費の例】

  • 広報費(Webサイト、チラシなど)
  • 備品、業務用機器の導入
  • 外部委託費(業務の一部委託)

補助金は後払い方式で、事前に申請・審査を受け、事業完了後に実績報告を提出する必要があります。申請は年2回(第1期:4月〜5月/第2期:7月)に分かれています。

 

活用例:IT支援サービスを営む法人の場合

たとえば、法人向けIT支援サービス(受託開発・サブスク型サービス)を提供する新設法人が、以下のような事業を拡充すると仮定します。

  • オフィスの内装・什器・ソフトウェア導入:90万円
  • スタッフの採用と研修:40万円
  • 展示会出展:20万円

合計150万円の事業費に対し、最大で約50万円の補助を受けられる可能性があります(補助率1/3の場合)。ただし、補助金の支払いは補助事業の完了後に行われる後払い方式であり、事前に全額自己資金で立て替える必要があります。

補助事業類型と具体的な活用目的は以下の通りです:

活用目的 補助対象事業類型 活用例
開業費用の補助 (1)名古屋市内での開業 法人登記、事務所借入、HP制作、名刺印刷
オフィス開設・移転 (2)事業所の開設 新たに設ける市内の店舗・事務所の内装、什器購入
営業支援(Webやパンフ) (3)販売促進 LP制作、SEO対策、チラシ制作
サービス提供体制の構築 (4)サービス提供・促進 予約システム導入、導線設計
業務の体制づくり (5)業務改善 クラウドツール導入、マニュアル整備
スタッフ雇用拡張 (6)処遇改善 採用広告、給与、就業規則作成
最低限の設備導入 (7)経営資源の強化 什器、業務ソフトなど

 

よくある誤解と見落とし

制度を知らないことで、もったいない失敗をするケースも多くあります。

思い込み 実は… 何がもったいないのか?
一種類の事業しか申請できない 複数の補助事業類型を組み合わせて申請可能 「開業+LP+採用」など複合申請すれば補助対象が広がる可能性がある
補助金が出る=資金繰りが安心 補助金は後払い。立て替え必須 自己資金や運転資金計画が甘いと資金ショートするリスクがある
パソコンやスマホは対象になる 原則対象外
業務専用ソフトや専用機器のみ対象。「汎用性が高く、使用目的が本補助事業の遂行に必要なものと特定できない物」は対象外)
却下される経費を申請に含めると審査に不利になることも

 

審査ではどんな点が見られるのか?

補助金は申請すれば必ず交付されるわけではありません。提出された事業計画は、市の審査員によって評価されます。名古屋市の募集案内によると、審査で特に重視される観点は以下のとおりです:

  • 実現可能性・継続性:計画されている事業が実現可能か、また一時的ではなく継続性のある内容になっているか。
  • 収益性:事業として利益を生み出す見込みがあるかどうか。
  • 成長性:今後の成長が期待できるか。将来的に地域産業への貢献が見込まれるか。
  • 政策的観点等:名古屋市の産業政策や振興方針と合致しているか。

つまり、ただ「お金が欲しい」ではなく、しっかりとした事業計画の構築と説明責任が求められます。書類の内容が不十分である場合や、具体性を欠く内容では採択は難しくなります。

 

自社が対象かどうかを確認するために

この補助金の対象となるには、以下のような条件を満たす必要があります。

  • 名古屋市内に本店(法人)または住民票(個人)があること(個人事業主の場合は名古屋市内に居住し、かつ、名古屋市内に事業所を有すること)
  • 創業が令和2年4月1日以降であること
  • 支援機関(税理士、公庫など)からの支援を受けていること
  • 市税の滞納がないこと
  • 法令順守・暴力団排除規定に抵触していないこと

また、同一の経費について他の補助金と重複して申請することはできません。

 

制度を知っておくことが、選択肢を増やす

補助金制度は「知っていれば選べる」ものであり、「知らないと活用できない」ものです。仮に今回利用しないとしても、いつかの意思決定の材料になるかもしれません。

名古屋市のスタートアップ企業支援補助金について、詳細は公式ページで最新情報をご確認ください:

名古屋市公式サイト(スタートアップ企業支援補助金)

 

名古屋市の補助金活用や資金調達について相談しませんか?

当事務所では、名古屋市で創業する方に向けて、創業支援・資金調達・補助金・税務に関する無料相談(要予約)を実施しております。

ご自身の事業が対象となるか、どのように活用できるかなど、専門家の視点でアドバイスを受けてみたいという方は、どうぞお気軽にご相談ください。

 

免責事項

本記事の内容は情報提供を目的としており、作成時点の情報に基づいています。 補助金への応募を検討される際は、必ず名古屋市公式ウェブサイトに掲載されている最新の募集案内およびQ&Aをご確認ください。

著者情報

佐治 英樹(さじ ひでき)
佐治 英樹(さじ ひでき)税理士(名古屋税理士会), 行政書士(愛知県行政書士会), 宅地建物取引士(愛知県知事), AFP(日本FP協会)
「税理士業はサービス業」 をモットーに、日々サービスの向上に精力的に取り組む。
趣味は、筋トレとマラソン。忙しくても週5回以上走り、週4回ジムに通うのが健康の秘訣。

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