起業家の自由とは?働く場所・時間・内容・報酬の調査4つの視点から解説
公開日 2024年1月25日 最終更新日 2024年9月30日
こんにちは、名古屋相創業融資支援オフィス@本山の佐治です。
当事務所のブログをご覧になっている方は、起業に関心が高い方が多いことでしょう。ところで、皆さんが起業したいと思った動機は何ですか?
事業を始める動機は様々ですが、起業家の41.9%が「自由に仕事がしたかった」と回答しており、これが最も多い動機となっています。
では、起業家が得られる自由とはいったい何なんでしょうか?
この記事では、日本政策金融公庫が公開した「2023年度起業と起業意識に関する調査」[^1] のデータから、2019~2023年までの間に起業した事業経営者が感じる自由にフォーカスして解説します。
働く場所と時間の自由
まず、働く場所と時間の自由について見てみましょう。
調査によると、起業家の約66%が、自分の意向で働く場所を決めており、それと同程度約65%の割合で働く時間も自由に決めることができると答えています。
このデータからは、起業家が自分のライフスタイルに合わせて仕事を調整できる幅が大きいことが示唆されます。
仕事を選ぶ自由
次に、仕事を選ぶ自由について見てみましょう。
調査によると、「仕事や作業を断ることができるか」という質問に対して、起業家の約46%が「断れる」と回答しています。また、約42%が発注者や受注条件によって断れると回答しています。
この数字からは、自分の専門分野に合わない仕事や、倫理的に合わない仕事を断る余地が大きいことが示唆されます。
報酬の決定権
一方、仕事や作業を行う報酬についての自由度に関しては、他の項目と比べて低いようです。
主に自分で決定すると答えたのは約27%にとどまります。そして約40%は主に発注者が決定すると回答しています。
仕事を断る裁量をもちながら、報酬決定権が弱い
なぜ、仕事を断る裁量を持ちながら、報酬決定権が弱い傾向にあるのでしょうか。
一つには、起業して間もない時期なのでは、即時の報酬を増やすよりも長期的なクライアント関係を維持することを重視していることも多いことが考えられます。
また、価格交渉における経験やスキルが不足している場合、発注者との交渉において不利な立場に立たされることがあります。
このような状況では、起業家は仕事を断ることはできても、交渉において報酬を最大化することが困難になることがあります。
まとめ
起業家は、自分の時間や場所、仕事内容を決める自由度は比較的高いことがデータで示されました。また、仕事を選ぶ自由も得られることが多いようです。一方、報酬の決定権に関しては、発注者や市場の状況などによって制限されることが多いようです。
起業家として自由度の高い仕事スタイルを実現するために、ぜひ参考にしてください。
[^1] 出典:日本政策金融公庫 「2023年度起業と起業意識に関する調査」 ~アンケート結果の概要~(https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/kigyouishiki_240118_1.pdf)
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