新サービス「クレジット・ガイダンス」で信用力をチェック!創業融資への影響と対策
公開日 2024年11月29日 最終更新日 2024年12月2日
日本政策金融公庫の創業融資をお考えの皆さま、こんにちは。今回は、2024年11月28日から始まったCICの新サービス「クレジット・ガイダンス」について解説します。自分の信用力を客観的に知り、創業融資の審査に備えましょう。
CICとは何か?
CIC(シー・アイ・シー)は、国が指定する信用情報機関で、個人のクレジットカード利用状況やローンの返済履歴などを管理しています。金融機関は融資やクレジットカードの審査を行う際、CICの情報を参考にします。
クレジット・ガイダンスとは?
クレジット・ガイダンスは、CICが個人の信用力を200〜800点のスコアで数値化し、閲覧できる新サービスです。年齢や職業などの個人属性を考慮せず、クレジットの利用履歴や返済状況などの客観的な取引情報から算出されます。
スコアの内訳と改善ポイント
スコアは以下の項目から算出されます。
- 支払状況(36.5%):請求に対する支払状況。
- 残高(31.8%):借入残高の大小。
- 契約数(13.6%):保有しているクレジット契約の数。
- 契約期間(13.6%):契約を続けている期間の長さ。
- 申込件数(4.5%):新規クレジットの申込件数。
スコアの分布と自分の位置を知る
クレジット・ガイダンスのスコアは200点から800点の範囲で評価されます。CICが公開しているデータによれば、全体のスコア分布は以下のとおりです。
最も多いのは620~709点の範囲で、全体の55%を占めています。次いで、530~619点の範囲が20%、710~800点の範囲が18%となっています。
自分のスコアを評価する目安
- 620点以上:全体の約73%がこの範囲に属しています。平均的な信用力といえます。
- 710点以上:全体の約18%がこの高スコア帯に属し、信用力が高いと評価されます。
- 619点以下:全体の約27%がこの範囲に属します。信用力の改善を検討すると良いでしょう。
※上記のデータは2024年12月2日時点で公表されているグラフから執筆者が読みった概数であり、多少の誤差が含まれる可能性があります。
スコアの確認方法
オンラインでの申請なら500円で即時にスコアを確認できます。郵送の場合は1500円で、約10日後に結果が届きます。詳細はCICの公式ウェブサイト(https://www.cic.co.jp/credit-guidance/)をご覧ください。
創業融資と信用スコアの関係
日本政策金融公庫が融資審査でCICの情報を利用する可能性があります。実際、同公庫の借入申込書には以下の同意事項が含まれています。
「公庫が加盟する個人信用情報機関および同機関と提携する個人信用情報機関にお客さまの個人情報が登録されている場合には、公庫がそれを与信取引上の判断(返済能力の調査または転居先の調査)のために利用させていただきます。」
出典:日本政策金融公庫「借入申込書」(PDF)
このように、CICの情報が融資審査に活用される可能性があります。
オプトアウト方式に注意
クレジット・ガイダンスは「オプトアウト方式」を採用しています。これは、特に手続きをしない限り、自分のスコアが金融機関に提供される可能性があるということです。
オプトアウトとは、情報提供を停止するために自ら手続きを行う方式です。プライバシー等に懸念がある方は、CICのウェブサイトや郵送で情報提供の停止手続きを行うことができます。
創業融資で借りられる金額の目安
日本政策金融公庫の「2024年度新規開業実態調査」によれば、開業時の資金調達額は平均1,197万円です。そのうち、「金融機関等からの借り入れ」が平均780万円(65.2%)、「自己資金」が平均293万円(24.5%)を占めています。概算すると自己資金の2~3倍程度が借入金額の目途のようです。これらのデータを参考に、具体的な資金計画を立てることが重要です。
出典:日本政策金融公庫「2024年度新規開業実態調査」
(https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/kaigyo_241127_1.pdf)
信用力向上のためにできること
- 支払期日を守る:延滞を避け、信用力を高めましょう。
- 借入残高を減らす:可能な限り借入を減らし、健全な財務状況を維持します。
- 長期的な契約関係を築く:同じクレジットカードを長く使うことで、信用度が上がります。
- 不要な申し込みを避ける:短期間に多数のクレジット申込は信用スコアに影響します。
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